知への期待

テーマ:転機、チャンスをつかむ出会い

 

 わたしは、豊かな人間性をベースに置いて柔軟な思考を身に着けて、いろんな社会で異なった角度からすぐれた創造性を導き出していくのが企業リーダーではないかと思う。

 誰にも弱みはあるし、病気や心配事も尽きないだろう。人間関係に悩むことも多い。それらは可憐な経験であるが、そのなかで精気を保ちつつ、いい仕事をしていくためには、現代のビジネス生活に温かい心配りで会話してくれる友人、先輩や、また読書が必要だろう。

 時代によって、人によって、あるいは育ちによって、さまざまな理解の仕方があり、評価のされ方が変るものだ。今の人はその対応にとまどうことが多いようだ。ちょっとしたことで大きな問題になってしまい、それに自分が気づかない場合がある。それが組織というもの、人間関係というもの、社会といものかもしれない。いや、そうなると一期一会という美くしいことばさえ疑いたくなったりする。

 そうした想いから、ものの見方を常に改めて見直していこうという考え方の大切さを思い知らせてくれた人がいる。土光敏夫さん(東芝社長)だ。土光さんは、「どんな職業を選び、どんな暮らしをしようと、現代は科学技術と無関係の生活は考えにくい。無機質に囲まれた生活の中にこそ、いつの間にか気づかぬうちに、おだやかに人の心をつくってくれる人間関係は大切なのだ」といっておられる。

 土光さんは人間の難問、むずかしさを解くのは 「知」しかないと思っておられる。知的に未発達な私のような人間は悩みは多かったが、逃げることなく知の難問に向かっていく姿勢が大事だと温かく教えられたのだ。以来、とどまることなく巡りあうであろう新しい夢や志に向かって、くじけずに邁進していきたいと心がけている。

価値ある出会いは難解なもの

テーマ:転機、チャンスをつかむ出会い

 

 経営者、企業リーダーの方々には交際にも先輩、友人、知己の選択と集中、できれば哲学者、文学者、芸術家のかたがたの講演をきたりして、新しい考え方、発想を作ったり、もったりするきっかけがそこにあると私は信じている。

 大切なことは自分の持っている力を十分に発揮することだ。それは、個性化に気づくことかもしれない。人がそれぞれ、他人とは異なる自分特有の個別的な存在になることであろう。経営者、リーダーになったとしたら、その使命感や生きがいは自分のなかにあるリーダーとしての可能性を延ばしていくことであり、それが生きていくうえでいい意味を与えてくれるのではないだろうか。

 経営者が忙しく、スケジュールが立て込んでいるいることは、私もよく知っている。しかし、どんなに充実して多忙な生活のなかでも、人生にはエグザイル(放浪)が必要だろう。ちょっとわき道にそれてみる、人の誘いで未知の人と会話をする。あるいは旅をする。それは楽しく愉快だ。

 国宝などの芸術品にお目にかかると体に震えを感じる。もちろん、難解な場合が少なくない。しかし、難しいもの、難問に触れることの緊張感を持った喜びをあじわうことができる。みんなで知恵を出し合い、どう解きあかすか、口角泡を飛ばし意見のぶつけ合いをしながら、心が満たされていく快感は特別なものだ。

 そうした経験の深度が、自分の強さを作っていくのだ。日々を生きる充実感、充足感もその辺から生まれるのではあるまいか。

革新を成功させる原動力

テーマ:転機、チャンスをつかむ出会い

 

 ビジョンに向かって努力し、学び、工夫しない会社はいずれ崩壊する。

 会社の経営をリードするトップマネジメントが高いレベルで成果を出し続ける状態を作るためには、そのカギとなるのは学び続けること、考え抜くことであり、それには人の話を誠実にうかがい、活力ある組織風土を作り上げるマネジメント力強化に心を砕き没入することにあるという教えだ。

 これから先き、経営革新を成功させ未来を切り開く原動力になるのは、社員力つまり人間の力、学び続ける力にかかっていると思う。社員一人ひとりが唯動き回るのでなく、企業革新を考えながら、自分の会社の信用力を増しブランドを育てていこうという気持ちを持たねばなるまい。

 最近のように価格破壊、低価格の魅力中心に会社が動いている限り、いずれは質破壊、信頼破壊につながっていく危うさがあるから、売り上げ重視から品質重視へバリューアップする考え方に転換する必要があり、そこにはじめてブランド確立による筋肉体質を持った経営が出来ていく。

 そうした考え方は、特にシエア拡大に力を注ぐ今の企業の風潮では探りにくいようだが、それゆえ会社リーダーの資質を問われるのだとも思う。

 商いで言うと、喜ばせ好き、感動させ好きが商人の基本姿勢だろう。私は商いが専門だが、その基本、マーケティングは、イノベーションすなわち革新する心と、わが社はここが違うという独自性を果たしていくこと、そして魅力づけをしていくこと、コストマネジメントをしっかりやることだと思っている。

 粘着力のある、愛のある企業をつくっていくには、一つ一つの営業活動に心がなければならない。そういう、もう少しの努力の集積で会社は抜きん出ることが出来るのが、今ではないだろうか。

プロフィール

三日月

皆様に少しでも安くておいしい料理を提供できるよう、日夜研究を続けています。

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