渡岸寺観音堂

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湖の北を鎮める観音めぐり
  里山の息吹も感じてさあ出発。

  

聞くところによると、滋賀県は全国的にみても、
平安・鎌倉・室町時代の史料が多く残っているところなのだとか。

なかでも湖北にはその時代の仏像、
とくに十一面観音が集中しているらしい。

そんなところがあるのなら、もう行ってみるしかない。

ということで、
このコースでは豊かな自然に包まれながら、
ほんの一部ではあるけれど、
地元民の手で
大切に守られてきた仏像を収める古寺を巡っていこう。

まずは、
井上靖や水上勉らの文学作品でも紹介され、
日本一の美しさだともいわれる国宝の十一面観音立像の待つ
通称・渡岸寺観音堂へ。


渡岸寺(どうがんじ)観音堂(向源寺)
 (仏像拝観300円 9:00~16:00 
    アクセス: JR北陸本線「高月」駅下車徒歩10分
          北陸自動車道木之本ICから車で15分   )
渡岸寺観音堂
このお寺の縁起と歴史・・・

奈良時代に流行り病(疱瘡)の流行を抑えるために
聖武天皇の勅願によって
泰澄が十一面観音を彫り、観音堂を建立して開かれた。
その後、比叡山の最澄によって伽藍が配置されたという。

元々は慈雲山光眼寺と名乗っていたけれど、
戦国時代、織田信長と浅井長政との戦で
観音堂と仁王門だけを残して焼失してしまったのだそう。

その際、本尊である十一面観音立像は
付近の農民によって土に埋められて難を逃れたという話もある。

後に浄土真宗に宗旨替えして、
光眼寺を廃寺にして向源寺を建てて秘仏を守った。

やがて明治時代になると海外への仏像流出が問題となって、
その十一面観音の流出を防ごうということになったのだが、
浄土真宗は阿弥陀仏以外を祀ることを許していないために
向源寺の持ち物にすることは許されなかった。

そこで、
本堂から離れたところに飛び地をつくって安置し、
向源寺との差別化を図るために
集落名である"渡岸寺"をとって
「渡岸寺観音堂」と名づけられた。

本尊である十一面観音立像は明治時代に国宝に認定された。
この十一面観音、仏像好きの間ではアイドル的存在なのだとか。
 (実際に目の当たりにすると、なんだかわかる気がします)

注目すべきはこの観音像の耳。
耳に耳璫(じとう)と呼ばれる耳飾りが付いている。
これは大変珍しいものだそうで、
全国でもほとんど例がないということらしい。

さらに、十一面観音像のなかでも顔の両脇に
小面が付いているものは他に例がないという。
ほかにも、この観音さま独特のものがたくさんあるそうな。

詳しくは実際に見て、雰囲気といっしょに味わって。

春にはここ渡岸寺観音堂を中心に
「観音の里春まつり」も開催される。


近くには「観音の里歴史民俗資料館」もある。
  (高校生以上250円 中学生以下無料
    9:00~16:30 月曜・祝日の翌日・年末年始は休館)
 
この辺り(高月町)には観音像が数多く安置され、
うち5体が国指定にされる「観音の里」として有名で、
ここでは
観音像などの仏像や湖北の歴史・民俗・文化を学ぶことができる。

それでは次の石道寺へと向かおう。

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